Apple、Microsoftの様な大手企業は自家製のメディアプレーヤーに標準対応すべくオリジナルの動画形式を新しく開発することが多く、MOVとWMVがその典型的な例です。
MOVは、QuickTime Playerで使うことを想定して作られた動画形式で、WMVはWindows Media Playerにデフォルト対応できるよう開発された形式です。
それら二つの形式は性能も応用範囲も異なりますが、それぞれの製品としか互換性がないという共通点はあります。
そのため、MOVやWMVなどの様な形式を対応していないOSで再生するにはそのOSにそういった形式にデフォルト対応可能なメディアプレーヤーをインストールするか、形式をより汎用性の高いものに変換するかという二つの方法しかありません。
今回はMOVをWMVもしくはより便利な形式に変換できるツールと画質落とさずにWindows10/11でMOVをWMVに変換する方法をご紹介したいと思います。
MOVとWMVは2つのよく使われる動画ファイル形式であり、どちらも動画、音声、その他のメディアデータを保存することができますが、いくつかの違いがあります。
MOVは、映画やその他の動画データを保存するためにアップル社によって開発された動画フォーマットです。WindowsとMacと互換性がありますが、Windows Media Playerはこのフォーマットの古いバージョンしか開くことができません。MOVの長所は、高い圧縮率と完璧な動画品質を持ち、幅広いコーデックと解像度をサポートしていることです。MOVの短所は、ファイルサイズが比較的大きいため、ネットワーク伝送や保存に適していないこと、再生ソフトやデバイスによって相性が悪い場合があり、うまく再生できない場合もあることです。
WMVはマイクロソフトが開発した一連のコーデックとそれに関連する動画フォーマットの総称で、Windowsとの互換性が高く、3つの異なる仕様が含まれています。WMVの長所は、ファイルサイズが比較的小さく、オンライン再生や伝送に適しており、ユーザーが情報をコピーすることを防止するDRM保護をサポートしています。
MOVをWMVに変換するメリット
MOVをWMV形式に変換することで、ファイルサイズを小さくしたり、Windowsプラットフォームでの動画ファイル再生・共有を簡単にしたりできます。
その二つの形式についてご紹介した時は高画質でサイズの大きい動画ファイルを変換するにはプロのツールが必要であることをお話しました。
「MOV WMV 変換」をキーワードでネットで検索すれば「高速で変換可能」というレッテルを貼ったツールはぎょうさんあるでしょう。
ここでご紹介するMOV WMV変換ソフトは筆者がさんざん探しまくってようやく見つけた使い勝手のいいものです。興味のある方は見てみてください。
Wonderfox HD Video Converter Factory Pro
ほぼすべての動画形式に標準対応可能で、その上500以上のファイル形式が出力フォーマットとしてプリセット。MPEG4、VP9、H.264/H.265等先端的なエンコーダが内蔵、動画編集が不得意な方でも手軽にMOVを高画質のままでWMVに変換できます。
また、一括変換に対応し、GPUアクセラレーションで変換速度も意外なことにかなり速いです。(500MBのMOV動画で試してみたら5分間くらいでWMVに変換できました)
それから、動画をクロップ、エフェクト追加、動画から音声データを抽出等の基本的な動画編集が備わっており、出力ファイルの画質とファイルサイズを影響する要素も自身で調整可能です。
そのほか、音楽形式変換、動画・音楽のダウンロード、GIFアニメーション作成、画面録画、音声録音など、便利な機能も搭載しています。
画質落とさずにWindows10/11でMOVをWMVに変換する手順を見てみましょう。
ステップ1、MOVファイルをMOV WMV変換ソフトに追加
・MOV WMV変換ソフトWonderfox HD Video Converter Factory Proを立ち上げます
・最初の画面で「変換」をクリックします
・「ファイル追加」又は「フォルダー追加」をクリックしてMOVファイルを追加します
☆:ファイルを追加後「I」の様なアイコンをクリックすればエンコーダやビットレート等のファイル情報を確認できます
ステップ2、出力フォーマットをWMVに設定
・画面の右側で「出力フォーマットを選択」という文字の下にある四角い枠をクリックします
・次の画面で「動画」をクリックします
・「動画」のカテゴリーで「WMV」をクリックします
PS:解像度が720もしくはそれ以上のMOV動画を変換する場合、出力フォーマットをWMVに設定したあと、「パラメータ設定」の画面で「エンコーダ」を「WM3」に変換し、ビットレートの数値を2000もしくは2500Kbpsに設定することをお勧めします。(ビットレートが高ければ高いほどファイルサイズも大きくなります)
ステップ3、出力フォルダーを選択 画質落とさずにWindows10/11でMOVをWMVに変換
・画面の下にある小さい「▾」をクリックします
・出力フォルダーを選択したら、「OK」をクリックします
・画面右下にある「変換」ボタンをクリックして画質落とさずにWindows10/11でMOVをWMVに変換します
☆変換速度は出力フォーマット、エンコーダ、ネットの状況などによって異なりますが、サイズが500MBくらいのMOV動画なら5分間以内にWMVに変換できます。
VSDC Free Video Converter
やや古いインタフェースだが、形式変換に関する機能は一通り揃わっており、内蔵するコーデックも多いため対応可能な形式はMOVを含めて多くあります。
出力ファイルの質は「高品質」、「低品質」というふうに選択可能で、ビットレート、エンコーダ等のパラメータも調整できます。
しかし出力フォーマットはそれ程多くはなく、変換速度も先ほどご紹介したMOV WMV変換ソフトに比べたらだいぶ遅いです。
MOVをWMVに変換する手順を見てみましょう。
公式サイト:https://www.videosoftdev.com/jp/free-video-converter/download
・まずは公式サイトにアクセスしてソフトをダウンロード
・インストール済みのソフトを立ち上げます
・ツールバーで「ファイル」をクリックして、「ファイルを開く」又は「ファイルの追加」をクリックしてMOVファイルを追加します
・ファイルの追加後、同じツールバーで「型式」をクリックします
・「型式」のカテゴリーで一番上にある「PC」をクリックすると複数の出力フォーマットが表示してきます
・表示された形式の中で「WMV」をクリックします
・出力フォーマットをWMVに設定したあと、「形式の編集」をクリックすればビットレート、エンコーダなどは調整できます。
・調整完了後、「出力先の変更」をクリックして出力フォルダーを選択できます
・最後は画面右上にあるWindowsのトレードマークのようなアイコン「ファイルの変換」をクリックしてMOVをWMVに変換します。
iPhoneやデジカメで撮影した小サイズのショットビデオであればオンラインサイトを使っても形式変換はできます。
PS:オンラインの変換手順はソフトとほぼ同じで「ファイルの追加」→「出力フォーマットの選択(パラメータ数値の調整)」→「変換開始」という流れで操作すればMOVをWMVに変換できます。
Convertio
公式サイト:https://convertio.co/ja/
メリット
・操作簡単
・出力フォーマット多い
・オンラインサイトの中では変換速度がかなり速い
・パラメータ数値を自分で調整可能
デメリット
・広告あり
・ログインしない場合は変換できるファイルのサイズは100MBが上限
・ファイルを追加するには時間が掛かってしまう場合もあります
Anyconv
公式サイト:https://anyconv.com/ja/
メリット
・ポータルサイト
・携帯デバイスにも対応できます
・出力フォーマットは多い
デメリット
・広告あります
・変換速度遅い
・追加できるファイルのサイズは100MBが上限
・一時間につき変換できるファイルの数は60個が限界
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